円錐角膜ってどんな病気?

手術室担当看護師kです。ブログをご覧いただき、ありがとうございます。今回は、円錐角膜についてお話させて頂きます。

円錐角膜とは

角膜の中央が薄くなり、円錐状に突出する疾患です。通常、思春期(15歳頃)に発症し、20歳代までは進行しやすいと言われています。両眼に生じることが多いですが、片方だけの場合や、左右差がある場合もあります。

症状

ごく初期には、まぶしさや光に過敏になるなど、見え方に軽い変化が起こるだけですが、進行して突出が強くなると乱視が強くなり、視力低下が生じます。突出部分の角膜に濁りが生じて急激に視力が低下することもあります。

原因

明確な原因はいまだ不明ですが、アトピー性疾患や、目をこする癖のある人に多い傾向にあります。このことから角膜への機械的な刺激が発症や進行に影響すると考えられています。

治療法

軽症の円錐角膜では眼鏡による視力矯正が可能です。進行して眼鏡で矯正できなくなると、ハードコンタクトレンズによる矯正が適応となります。変形した角膜とコンタクトレンズの間に涙がたまることによって、生じた乱視を軽減・矯正することができます。コンタクトレンズの装用が困難な程に突出が進行した場合、角膜を入れ替える全層角膜移植の手術を検討します。手術を施行した場合、拒絶反応、感染症の予防のため、長期的な治療および経過観察が必要になります。ICRS(角膜内リング)といって角膜内にリングを挿入する手術も行われるようになりました。いずれにしても、手術の適応となれば対応可能な医療機関に紹介をさせていただきます。

非常に簡単ではございますが、円錐角膜についてお話させていただきました。これからも患者様のお役に立てる情報を提供していきたいと思います。最後まで読んで頂きありがとうございました。

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