翼状片ってどんな病気?
手術室担当看護師kです。ブログをご覧いただき、ありがとうございます。今回は、翼状片についてお話させて頂きます。
【翼状片とは】
結膜(白目)から角膜(黒目)に向かって膜が伸びる病気で、充血の原因になります。原因不明ですが、紫外線やゴミ、眼のケガが原因となることがあります。小さい翼状片は手術せず、経過をみますが、翼状片が角膜中央(黒目)にかかるように大きくなる場合は、手術しないと視力に影響を及ぼします。手術しないと回復しません。角膜中央にかかってから手術しても、角膜に傷が残り視力低下の原因にもなるので角膜中央にかかる前に手術が必要です。
【治療について】
自覚症状のない初期段階では経過観察、あるいは点眼薬で様子をみます。異物感が強い場合、視力が落ちてきた場合には手術となります。手術をしても再発することがありますが、出来るだけ再発を抑える為・術後の瘢痕化を防ぐために下記の方法があります。
●有茎弁移植・・・翼状片を切除した欠損部分に隣接した結膜の一部を残して切り取り、切除した
部分に移動させて覆い 縫合固定します。原則として抜糸の必要はありません。
●遊離弁移植・・・翼状片を切除した欠損部分に上方から結膜を取って縫い付ける方法。
●MMC(マイトマイシンC)薬剤法・・・翼状片切除部、結膜根部にMMCを浸したものを
数分間のせ、洗浄します。上記の手術と併用して
行う事が多いです。
※マイトマイシンとは抗がん性抗生物質です。アルキル化剤と同じようにDNAの分裂阻止や、活性酸素によるDNA鎖切断などによってDNAの複製を阻害し、抗がん作用を持つ薬剤です。
★手術時間は約30分です。当院では日帰りの手術を施行しております。術後しばらくは異物感、充血がありますが、3ヶ月程で翼状片を切除した部分は白く綺麗になります。しかし、完全には元に戻りません。翼状片の大きさ、年齢などから手術の適応および必要性について、医師とよくご相談ください。
非常に簡単ではございますが、翼状片についてお話させていただきました。これからも患者様のお役に立てる情報を提供していきたいと思います。最後まで読んで頂きありがとうございました。