あなたの角膜は大丈夫?~コンタクトレンズを装用している方へ~

視能訓練士のmです。

ブログをご覧いただき、ありがとうございます。

今回は普段コンタクトレンズを装用している方に知っておいていただきたい「角膜内皮細胞」についてお話をさせていただきます。

皆さん、“角膜内皮細胞”をご存じですか?

角膜内皮細胞とは…

5つの層からできている角膜の一番内側にある層が『角膜内皮細胞』です。

房水が角膜に侵入しないようにする“バリア機能”と角膜の水分を外へ排出する“ポンプ機能”があり、角膜の透明性を保つ役割をしています。

*参天製薬資料

角膜の透明性が失われると、目の奥に光が通りにくくなり、見えにくさや視力低下をまねきます。

健常成人の角膜内皮細胞は約2,500~3,000個/㎟の密度の六角形でモザイク状に一面に配列しています。出生後は増殖することがなく、加齢とともに細胞数は減少していきます。

また、無理なコンタクトレンズ装用による酸素不足で細胞の減少のスピードも速まる傾向があります。そして一度死んでしまった内皮細胞は、一生涯再生することはありません!

細胞の数が500~1,000個/㎟を切ってしまうと、水分が角膜内に貯留して角膜の透明性が維持できず、“水疱性角膜症”という角膜障害を引き起こします。角膜内皮障害が高度になると角膜移植手術をする場合もあります。

*TOMEY社資料

最近ではコンタクトレンズを使用される方が非常に増えています。

特に普段、コンタクトレンズを長時間装用している方、眼科専門医による定期検査のない状態でコンタクトレンズ購入(ドラックストアや通販等)の方、コンタクトレンズの不適切な使用に心当たりある方は注意が必要です!

当院でもコンタクトを処方する際は

・コンタクトの装用時間はできるだけ短く(目安12~16時間/日)

・入浴、就寝前に必ず外す

・コンタクトの使用サイクルをきちんと守る

・適切な洗浄方法

などを指導させていただいています。

角膜内皮細胞の減少は目で見えるのものではありません。

定期的に眼科を受診し内皮細胞を測定して、減少していないかを確認しながら安全にコンタクトレンズをお使いください。

不安なことはお気軽にご相談くださいね!

今後も患者様のお役に立てる情報を発信したいと思います。

視能訓練士mにお付き合い下さりありがとうございました。